20~59歳のサラリーマンに、仕事のうえで言いたいことを自由に主張してもらった。第4回目は「就活生に言っておきたいこと」だ。

Webアンケートによる自由回答で、有効回答は286であった。分析にはユーザーローカルのAIテキストマイニングツールを利用した。

AIテキストマイニング by ユーザーローカル

まず、図の見方を確認しておこう。青字が名詞、赤字が動詞、緑字が形容詞となる。文字の大きさは、出現回数だけでなく、その単語の重要度を加味したスコアによって変わる。

それでは、分析結果をみていこう。

多数派は就活生を応援する意見のようだ。「がんばる」「見極める」「企業研究」「粘り強い」などの文字が目立つ。今回の “サラリーマンの主張” は就活生へのアドバイスといってよいだろう。

その他も含めて、具体的な主張をみてみよう。

※主張は原文ママ

仕事上の立場業務年収(額面)主張
一般社員事務400~599万円がんばれ!
管理職技術1000万円以上社名だけじゃなく業務内容をしっかり見極めること
派遣・契約事務400万円未満しっかり企業研究して、ホワイト企業へ
チームリーダ事務1000万円以上自分が会社に入って何がやりたいのかを考えて、会社を決めてください
チームリーダ事務800~999万円やりたいことを探すのもいいが、自分から合わせていくことで気がつくこともたくさんある
一般社員事務400~599万円新卒の就活は1度きり。真剣に取り組んでほしい。
一般社員技術400~599万円転職するかもしれないし、一生その会社にいると思って就活をしなければ少し肩の荷がおりるかも。
派遣・契約事務400万円未満ここ近年と比較しても十年数十年前と比較しても、恵まれている状況だということを忘れないでほしい
派遣・契約事務400万円未満就職氷河期に就活していたので今の就活生は売り手市場で大変羨ましい
一般社員その他400万円未満この会社は辞めとけ
管理職管理600~799万円ワーク&ライフ はぁ?
一般社員その他400万円未満面接では良いことしか言われません

「やりたいことを考えろ」と言ったかと思えば、「やりたいことではなく自分から合わせろ」と言ってみたり、「真剣に取り組め」と言ったかと思えば、「転職するかもしれない」と言う。矛盾するような主張だが、先輩サラリーマンそれぞれの経験による、就活生への温かいアドバイスであろう。

また、「この会社は辞めとけ」「ワーク&ライフ はぁ?」「面接では良いことしか言われません」などの辛辣な主張もみられた。おそらく実体験によるものだろう。案外、こういったアドバイスのほうが就活生には役立つかもしれない。

本連載「サラリーマンの主張」その1から3に寄せられた主張も踏まえて、カネとホンネからもひとつアドバイスを。

給料があがらないことに不満を抱くサラリーマンは本当に多い。しかも、理不尽な上司や顧客に対応しないといけない。企業の現場では、奉仕の精神がいきわたっているわりに、報酬には反映されないのだ。しかも、皆、この現状をあたりまえだと思っている。

入社して3日で辞めた新卒社員が話題になった。気持ちは分からないでもないが、したたかさが足りないだろう。いざというときに思いっきり主張できるだけの実力をつけることだ。もし拒絶されたら、そのときこそ他の道を選べばいいのだ。

調査概要
調査名称:仕事のうえで、会社やお客さんなどに、ひとこと言っておきたいこと
調査期間:2024年4月23日
調査対象:都市部(東京、愛知、大阪、福岡)に居住する、20歳~59歳の会社員男女
調査数 :600名
調査方法:Webアンケート

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