20歳から59歳のサラリーマンを対象に、転職経験と仕事や年収に対する満足度をアンケートした。まずは、仕事の内容や仕事上の立場などに満足しているかを「とても満足」から「とても不満」までの6段階で聞いた。

事前の予想では、ひとつの職場にいる人は満足度が低く、自由に転職している人は満足度が高いだろうと考えていたのだが、まったく反対の結果であった。

転職したことがない層の「とても満足」「満足」「やや満足」は67.1%で、1回転職した層は60.8%、2回以上転職した層は57.1%であった。転職回数とともに満足度が下がっている。

「でもお給料には満足しているんでしょ?」
そんな声が聞こえてきそうだ。続いて、年収に対する満足度を確認してみよう。

2回以上の転職で年収に対する満足度も下がる!?

自身の能力、経験に応じた報酬をもらっていて、年収に満足しているか聞いたところ、転職したことがない層と1回転職した層はほぼ同様の傾向であったが、2回以上転職した層で満足度が10ポイント以上さがった。

「でも年収の金額は上がってるんでしょ?」
そう、もっと率直に、年収を確認してみよう。

転職するほど年収下がる!?

なんと、転職を繰り返すたびに年収が下がっているではないか。しかも、平均年齢は逆に上がっている。

正直なところ、まったく逆の結果を想定していただけに、ちょっとした衝撃を受けた。スキルを磨いて転職し、キャリアアップを果たす。当然年収もアップしていく。ちまたで見かけるサクセスストーリーはどこにいったのだろうか…

国民負担率は上昇を続け(※1)、人手不足なのに賃金は上がらず(※2)、転職すれば年収が下がる始末。こりゃ八方ふさがりですな。

(※1)負担率に関する資料 : 財務省

(※2)Earnings and wages – Average wages – OECD Data

調査概要
調査名称:日常生活における満足度についてのアンケート
調査期間:2024年3月27日
調査対象:都市部(東京、愛知、大阪、福岡)に居住する、20歳~59歳の会社員男女
調査数 :1,112名(うち転職経験者668名)
調査方法:Webアンケート