連載2回目の「コロナを振り返る」はワクチンについての調査結果をお送りする。なお、連載1回目ではCOVID-19がいったいどんな病気だったのかを振り返った。興味のある方は以下の記事をご覧いただきたい。

【コロナを振り返る-連載①】罹患率は31.7%、症状・後遺症は?

2024年2月20日現在、ワクチンの総接種回数は4億3529万回におよんだ。国民一人あたり3.5回接種した計算だ。パンデミックのゲームチェンジャーとして期待されたワクチン。その接種の実態をアンケートを利用した独自調査により振り返る。

調査は全国の15~79歳を対象にWebアンケート形式で実施した。まずは、ワクチンの接種状況をみてみよう。接種率は79.3%で約8割におよぶ。そのうち44.6%が「4回以上」接種している。

次に、年齢ごとの接種状況をみてみよう。

60歳以上のほとんどが4回以上接種

年齢があがるほど、接種率は高くなる。高齢者への接種が優先されたこともあり、60代、70代では「4回以上」の接種が7割以上となっている。これらの結果は、おおむね政府広報や報道のとおりであろう。

ワクチン接種者の7割以上に副反応

次に、ワクチンを接種した人にその副反応を聞いたところ、71.9%が副反応ありと回答した。病気を予防するために7割以上の人が辛い思いをしたということだ。そのうち「辛かった」「非常に辛かった」が31.2%を占める。主観的な評価ではあるが、看過できない結果であろう。

副反応が辛いのは若年層!?

副反応についても年齢ごとの分布をみてみよう。年齢があがるほど、副反応の割合は減っていく。これは、加齢にともない痛みを感じにくくなるためであろうか。逆に、高齢者に比べて、若年層のワクチン接種回数が少ないのは、この副反応の辛さが原因の一つであろう。「わざわざ辛い思いをするのはバカらしい」と思ったとしても責めることはできない。

痛みの概要 – 09. 脳、脊髄、末梢神経の病気 – MSDマニュアル家庭版

高齢になると人はあまり痛みを訴えなくなります。その理由としては、痛みに対する体の感じ方が低下する、痛みに対して我慢強くなる、などが考えられます。

副反応は2~3日。ワクチン休暇が必須

続いて、副反応の期間について聞いたところ、半数以上の51.7%が「接種後2~3日」と回答した。ワクチン休暇が必要になるのも無理はない。いや、むしろ休暇を前提に予定を立てるべきであろう。

ここで一つの疑問がある。ここまでしてワクチンを接種する必要はあるのだろうか?
結論を出す前に、ワクチンの後遺症についてもみてみよう。

ワクチンは本来100%安全でなければならない

ワクチンの後遺症について聞いたところ、89.2%が「後遺症はない」と回答した。接種者の約9割には特段の問題はないようだ。ひと安心といったところだろうか。

いやいやいやいや、ちょっと待ってほしい。

ワクチンは健常者に接種するため、基本的には100%の安全が確保されていなければならない。病気でない者が、ワクチンによって病気になることは許されないからだ。なお、自由回答には以下のようなコメントが寄せられた。

・接種した腕と脇に激痛がした。息苦しさが続いた
・ワクチンを打った方の腕が上がりにくかった
・倦怠感、首や肩から腕の痛み。鍼灸や整体もろもろ
・脳に霧がかかった感じが3年以上続いている
・現在も接種側腕の痛み・痺れ・握力低下・脱力等。末梢神経障害の診断

ワクチンの功罪

2020年1月、国内でCOVID-19の罹患者が確認されたのち、国内が混乱に陥った。その約1年後、ワクチンの接種開始により光明がみえたのは確かだ。国費を投じてワクチンを確保するという当時の判断は正しかったであろう。ワクチンによって、直接的・間接的に救われた命があったことも事実だろう。

しかし、国民の大半に接種を推奨する以上、ワクチンのリスクとベネフィットを常に検証し、それを政策に反映していく必要があるだろう。これまでみてきたように、COVID-19に罹患するリスクに対して、ワクチンによるリスクが許容できるレベルであるかは甚だ疑問だ。日本は一度始めたことをなかなかやめられない。まずは、立ち止まって冷静に検証する必要があるだろう。

さて、連載2回目のワクチン篇、皆さんはどのような感想を持っただろうか。ワクチンに反対すると “反ワク” などとレッテルはられ、肩身の狭い思いをする人もいるようだが、レッテルをはって言論を封じるのは最低の行為だ。カネとホンネ調査研究所は自由な議論がなされることを切に望んでいる。

次回はワクチン接種とCOVID-19罹患の関係を紐解く。是非、ご期待いただきたい。

調査概要
調査名称:新型コロナやワクチンにおける症状等についてのアンケート
調査期間:2024年2月7日
調査対象:全国、15~79歳の男女
調査数 :835名
調査方法:Webアンケート
※令和2年国勢調査の性年代別人口をもとにウエイトバックした

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